原子力発電所数および発電量の歴史的推移1951-1986

原子力発電所数および発電量の歴史的推移1951-1986Char,N.L., Csik, B.J. (1987) “Nuclear power development:History and outlook – Events have changed the global prospects for nuclear power,” IAEA BULLETIN, 3/1987, p.20所収の表”Nuclear power growth:1951-86”

下記の表の数値には「中止された発電所や計画中断の発電所は考慮されていない」(Reactors cancelled or suspended are not considered)。
【下記の表のエクセルファイルはこちら

原子力発電所数および発電量の歴史的推移1951-1986
Nuclear power growth:1951-86


Construction starts Connections to the grid
Year Units GWe Units GWe
1951 1
1952
1953 2 0.1
1954 6 0.5 1
1955 3 0.1
1956 9 0.8 1 0.1
1957 12 1.5 1 0.1
1958 7 0.6 3 0.2
1959 6 0.9 5 0.3
1960 10 1 6 0.6
1961 6 1.1 2 0.1
1962 8 1.3 10 1
1963 5 1.4 7 0.4
1964 10 3 8 1.1
1965 10 3.5 9 1.6
1966 16 7.4 8 1.2
1967 23 15.2 10 2.1
1968 38 26.1 6 1.1
1969 17 12.7 11 3.5
1970 37 24.9 6 3.3
1971 22 16.1 16 7.3
1972 22 19.3 16 8.8
1973 23 18.3 20 12.5
1974 35 29.8 26 16.9
1975 40 38 15 10.2
1976 29 27.2 19 14.1
1977 15 14.5 18 13.3
1978 21 18.2 20 15.8
1979 21 19.7 8 7
1980 23 21.4 21 15.3
1981 12 11.6 23 20.4
1982 20 19.1 18 14.3
1983 20 14.5 23 19.1
1984 10 9.3 34 31.7
1985 13 9.9 34 31.8
1986 1 0.8 23 23.3

Note: Reactors cancelled or suspended are not considered

GWe = gigawatts-electric

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アインシュタイン=シラードの手紙(1939)

1939年に、アインシュタインとレオ・シラードはアメリカのフランクリン・D・ルーズベルト大統領に手紙を送り、核分裂反応に基づくナチス・ドイツによる原爆開発の可能性について警告した。
この手紙のテキストおよび画像が下記で公開されている。

 

この手紙は、「マンハッタン計画のきっかけとなった」との評価が一般的であるが、Wellerstein(2014)は”But neither E=mc² nor the Einstein-Szilard letter were as central to the Manhattan Project’s success as people realize — either scientifically or historically.”[しかし科学的視点から見ても、歴史的視点から見ても、E=mc²もアインシュタイン=シラードの手紙も、マンハッタン計画の成功の中心的存在ではなかった。]とし、”The magnification of Einstein’s role was purposefully encouraged by the government in the immediate period after using the weapon. (And it was even a convenient myth for Einstein, as it magnified his own importance and thus potential influence.) “[アインシュタインの役割の誇張は、原爆使用の後になり、政府によって意図的に奨励されたものである。(そしてそれはアインシュタインにとって都合の良い神話でさえあった。)]と述べている。すなわちWellerstein(2014)は通説に対して、「多数の市民を殺傷した原爆投下に対する批判に対抗し、アメリカ政府による原爆開発の正当化をするために、アインシュタイン=シラードの手紙が後になって利用された」という趣旨の反論をおこなっている。

 

なおこの手紙の中で言及されている爆弾は、広島・長崎に実際に投下された飛行機に搭載可能な大きさのものではなく、もっと大型の爆弾であり、船で運んで港で爆発させることを想定したものであった。

This phenomenon would also lead to the construction of bombs, and it is conceivable—though much less certain—that extremely powerful bombs of a new type may thus be constructed. A single bomb of this type, carried by boat and exploded in a port, might very well destroy the whole port together with some of the surrounding territory. However, such bombs might very well prove to be too heavy for transportation by air.[このような現象は爆弾の製造につながるであろう。確実であるとまでは言えないが、極めて強力な新型爆弾が製造できるであろうと思われる。この種の爆弾を船で運び港で爆発させれば、たった一発でも港全体とその周辺の領土の一部を破壊することができるであろう。ただし爆弾は、あまりにも重すぎて飛行機で運べない可能性が極めて高い。]

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仁科芳雄関連資料

公益財団法人・仁科記念財団のHPの中の仁科記念財団の出版物のページにおいて、下記著作を含め仁科芳雄関連資料が多数ダウンロード可能となっている。

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原爆や水爆による核爆発の平和的利用論

原子力の「平和」的利用の方法としては、原子力発電やアイソトープ以外にも、原爆や水爆をダイナマイトと同じように大規模工事目的などのために使用しようとする方法がある。そのように核爆発を軍事兵器としてではなく、民生用爆薬として利用する議論は、「平和的核爆発」(peaceful nuclear explosions, PNEと省略されることが多い)論と呼ばれている。
「平和」目的のために核爆発を利用しようとするこうした考え方は、日本では台風の進路を変えるという議論などとして、アメリカやソ連では土木工事においてダイナマイトの代わりに核兵器を利用するという形で議論されている。そうした議論の最初期の記事の一つに下記がある。

 
Reines, Frederick(1950) “Are there Peaceful Engineering Uses of Atomic Explosives?,” Bulletin of Atomic Scientists, 6, June 1950, pp.171-172
 

日本ではこうした原子爆弾などの核爆発の「平和」的利用が実行には移されなかったが、アメリカでは「平和」的利用の具体化に向けた核爆発実験がなされたし、ソ連では「平和」的利用が実際になされた。

 
[「平和的核爆発」関連資料の参考文献目録]
  1. West, R.G., Kelly, R.C. (1969) Plowshare : A Selected, Annotated Bibliography of the Civil, Industrial, and Scientific Uses for Nuclear Exclosives, U.S. Atomic Energy Commision, 43pp
    http://handle.dtic.mil/100.2/ADA385614

  2. Nagarathna, R.A. (1970) Bibliography on Peaceful Uses of Nuclear Explosions, Bhabha Atomic Reaserch Center, Bombay (India), 338pp
    http://inis.iaea.org/search/search.aspx?orig_q=RN:1003804
    http://www.iaea.org/inis/collection/NCLCollectionStore/_Public/01/003/1003804.pdf

    「平和的核爆発」に関連する資料をインドの科学者や技術者に紹介することを目的とした本書は、「核爆発の平和的利用という主題は、その巨大な可能性からますます注目を引き続けている。核科学および核技術の分野で最も進歩した国である米国とソ連は、核爆発の平和的利用に向けて既にいくつかの実験を進めている。」という認識のもと、685の文献を概要付きで紹介している。
  3. International Atomic Energy Agency (1970) Peaceful Uses of Nuclear Explosions (Compiled by V. Ionescu.), Bibliographical Series (International Atomic Energy Agency) No.38, 466pp
     
  4. Kaufman, S.(2012) Project Plowshare: The Peaceful Use of Nuclear Explosives in Cold War America, Cornell University Press,pp.277-286
    数多くの様々な資料に基づき、Plowshare計画の全体像を描き出した歴史的研究書。本書のpp.277-286には、Plowshare計画に関する参考資料が下記のような分類のもと数多く紹介されている。
    PRIMARY SOURCES [Manuscript Collection and Goverment Archives, Published Archival and Governmental Documents, Memoirs and Polling Data]
    SECONDARY SOURCES [Books and Articles、Unpublished Materials] 
 
[「平和的核爆発」関連資料のpdfをダウンロード可能な資料データベース]
「平和的核爆発」関連資料のpdfなどをダウンロード可能な資料データベースとしては下記がある。PlowshareやPeaceful Use of Nuclear Explosionなどのキーワードを入力すると、数多くの資料がヒットする。
またPlowshareシンポジウムも1957年以降何度も開催されている。

  1. スタンフォード大学 Joint Committee on Atomic Energy Digital Library
    https://collections.stanford.edu/atomicenergy/bin/page?forward=home

    アメリカの上下両院合同原子力委員会(Joint Committee on Atomic Energy)は、1946年から1977年まで存続した。本Webサイトでは、その委員会における全部で14万4千頁に及ぶ大量の資料を全文検索してダウンロードできる。
    タイトル別、テーマ別、発行年別の表示も可能である。
     
  2. Office of Scientific and Technological Information(OSTI) SciTech Connect
    https://www.osti.gov/ scitech/

    アメリカのエネルギー省(U.S. Department of Energy, DOE) が提供している文書データベース。
    全文検索による書誌情報の検索が可能。多くの資料はPDFをダウンロード可能となっている。
     
  3. The Defense Technical Information Center (DTIC) Online
    http://www.dtic.mil/dtic/

    アメリカ国防技術情報センターが提供している文書データベース。Plowshareというキーワードで315件が、”peaceful uses of nuclear explosives”というキーワードで19件が一致する。
 

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ウラン契約関連資料

松尾雄司、西田直樹、山口雄司、下郡けい、村上朋子(2012)「世界各国の原子力政策動向と原子力発電・ウラン燃料需給の長期的見通し」IEEJ、2012年11月掲載
占部絵美、稲島剛史(2017)「東電HD:ウラン購入契約でカメコに解約を通知-両社の見解は対立」bloomberg、2017年2月2日 13:45 JST

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ダウンロード可能な原子力問題関連資料

原子力市民委員会関連
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地震に関する歴史関連資料

歴史地震研究会『歴史地震』(ISSN 2189-9630)
http://www.histeq.jp/menu6.html

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原子力と「和魂洋才」論、「東洋道徳西洋芸術」論

伏見康治における自主原則に関する「和魂洋才」論的理解
伏見康治(1965)は,原子力の「平和」的利用のための三原則「自主・民主・公開」の内の自主の原則とは「日本国民の自主的主体的立場」を指すものであり,「(原子兵器開発から出発したという意味で欧米の)原子力の先生はみんな悪い先生だから……技術的知識は教えてもらうが,精神は教えてもらわないという和魂洋才主義」のことである,としている
伏見康治(1965)「あれからもう十年① ― 3原則決定のころ」『原子力産業新聞』第327号,1965年7月15日[伏見康治著作集7『原子力と平和』みすず書房,pp.21-24再録]
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ダウンロード可能な原子力史関連資料

天沼香
 

原子力産業協会 原子力システム研究懇話会(2010)『原子力開発の光と陰を見つめて ―原子力システム研究懇話会20年のあゆみ―』
http://syskon.jp/NSA%20commentaries%20No18.pdf

 

山本賢三(1997)「核融合40年の変遷」『プラズマ・核融合学会誌』第73巻第2号(1997年2月)pp.214-220
http://jasosx.ils.uec.ac.jp/JSPF/JSPF_TEXT/jspf1997/jspf1997_02/jspf1997_02-214.pdf著者は、名古屋大学名誉教授 

 
本田宏(2003)「日本の原子力政治過程」シリーズ論文
本田宏(2003)「日本の原子力政治過程(1) -連合形成と紛争管理-」『北大法学論集』 54(1), pp.394-337
http://eprints.lib.hokudai.ac.jp/dspace/bitstream/2115/15196/1/54(1)_p394-337.pdf
本田宏(2003)「日本の原子力政治過程(2) -連合形成と紛争管理-」『北大法学論集』 54(2), pp.262-205
http://eprints.lib.hokudai.ac.jp/dspace/bitstream/2115/15206/1/54(2)_p262-205.pdf
本田宏(2003)「日本の原子力政治過程(3) -連合形成と紛争管理-」『北大法学論集』 54(3), pp.220-160
http://eprints.lib.hokudai.ac.jp/dspace/bitstream/2115/15222/1/54(3)_p220-160.pdf
本田宏(2003)「日本の原子力政治過程(4) -連合形成と紛争管理-」『北大法学論集』 54(4), pp.382-315
http://eprints.lib.hokudai.ac.jp/dspace/bitstream/2115/15230/1/54(4)_p382-315.pdf
本田宏(2003)「日本の原子力政治過程(5) -連合形成と紛争管理-」『北大法学論集』 54(5), pp.410-338
http://eprints.lib.hokudai.ac.jp/dspace/bitstream/2115/15239/1/54(5)_p410-338.pdf

本田宏の上記5部作の見出しは下記の通りである。
序論「エネルギー一政策の転換の契機はどこにあるのか」/第一章「原子力をめぐる政治過程の分析枠組み」/第二章「支配的連合と「基本合意」の確立(1954-67)」/第三章「批判勢力と受益勢力の形成(1954-74)」/第四章「与野党伯仲下の反原発運動の確立(1974-78)」/第五章「保守回帰の下での紛争の激化と儀式化(1979-85)」/第六章「反原発「ニュー・ウェーブ」の時代(1986-91)」/第七章「対立軸の再編(1992-2002」/第八章政治過程の力学/
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Bulletin of the Atomic Scientists を収録したアーカイブ

Google Booksで検索し見ることができる

The John A. Simpson Archive
www.tandfonline.com/toc/rbul20/current

1945年以降の、the Bulletin of the Atomic Scientists が収録されており、ダウンロード可能である。

なお同雑誌の内容一覧は下記からダウンロード可能である。
http://ftp.math.utah.edu/pub/tex/bib/toc/bullatsci.html

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